ご挨拶

古民家『七代』とは

 

 「豊かさ」ってなんだろう?

 

はじまりは2004年。

私は5年間勤めた会社を辞めて、地球一周の船旅に参加しました。

 

帰国後、日本はとても豊かで恵まれた国なんだと知りました。

そして「何もない」と思っていた農村の暮らしに魅力を感じるようになりました。

 

ちょうどその頃、生まれ育った古民家を老朽化で取り壊すことになりました。

「どうしても残したい!」と強く願い、私は故郷の長野県中川村にUターンしました。

 

両親を説得して何とか残せたものの、築160年の古い家は問題だらけでした。

 

途方に暮れながらも、まずはできることから。

私にとって魅力的に感じる田舎の日常のあれこれと続けてきました。

 

味噌作り、竹細工、火のある暮らし

日々の暮らしに時間と手間をかけるほどに、味わいと満足感が深くなることを感じています。

 

この昔ながらの暮らしと、シンプルな豊かさを分かち合いたい。

そんな想いで、宿泊しながら体験できる古民家「七代」を始めました。

 

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「七代」名前の由来

 

江戸時代末期、黒船がやって来た頃。

私の7代前の先祖がこの家を建てました。

 

建物も道具も日用品も、長く使えるものを始めから用意してくれました。

田畑も山林も永く続くようにと、自分達がいなくなった後の世代のことを想って…

 

それは特別なことではなく、昔からの日本人にとってはあたりまえのこと。

その生き方に、感謝と憧れを込めて「七代」と名付けました。

 

七代前に「あたりまえ」にあったこと。

七代先にも「あたりまえ」にあってほしいこと。

 

日々の忙しさの中で私たちが忘れかけていることに、ちょっと触れてみませんか?

 

「もうひとつの豊かさ」を思い出す機会になれば嬉しいです。

 

古民家「七代」

米山永子  Eiko Yoneyama

 

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